名曲「サブマリン」に寄せて

 かもめ児童合唱団は三浦半島最南端の少子高齢化の極みのような港町、三崎港の僅か10数名の小学生による児童合唱団だ。

 2008年よりCD制作を始め、オリジナルアルバム3作品以外にも坂本慎太郎や、ゆず、井の頭レンジャーズとのコラボレーション作品など、心清らかな音楽ファンに向けた作品作りを行ってきた。2019年にはアルバム「ワンダフル・ミュージック」の発売を記念して前代未聞の小学生による渋谷クラブ・クアトロ公演を行った。

 ゆうらん船の珠玉の名曲「サブマリン」は、穏やかな港に小魚を追う海鳥の群れが歌のような鳴き声とともに現われ、逃げ惑う小魚と海鳥の攻防により海面が隆起した瞬間のような歌で、それは美しい光景を持っていた。

子供たちは生演奏の揺らぎやバンドサウンドならではの不響和音に対して大人のような恍惚はない。

子供たちはそんなものには、びくともしないのだ。

子供たちが歌うことで詩やメロディーが思わず弾け飛ぶことがある。

愛の歌も、生活の歌も、国境の歌も、政治や社会の歌も、すべてはこの子たちの歌声の中にあるのではないだろうか。

藤沢宏光/かもめ児童合唱団

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